アメリカのために祈れ

・アメリカ合衆国の大統領選挙が終わりました。何とも名状しがたい泥仕合の続いた混乱した選挙戦でした。外側から報道を見ているだけですが、見るに絶えない醜態を世界中にさらしてしまったのではないでしょうか。結果を云々することは控えますが、この状態に失望を覚えているのは私だけではないと思います。一体アメリカの建国の精神はどこへ行ってしまったのでしょうか。
・大英帝国の宗教的弾圧を逃れてきた人々が、メイフラワー号に乗って1620年にアメリカ大陸に辿りついたのです。その彼らの純粋な信仰に立脚して合衆国は建国されたのです。
信教の自由はもとより、言論の自由、思想の自由を大切にし、多種多様な人種を受け入れてきた国だったはずです。神意により建国され、「全世界で最善のそして最後の希望」であるという自覚を持ってきたアメリカは、パクス・アメリカーナを形成維持し世界の秩序安定に貢献して来たことは確かです。
・しかし世界の指導的な立場にあったそのアメリカが前世紀後半からその地位を失ってきたのではないかと思われるのです。今までは良きにつけ悪しきにつけアメリカが世界をリードしてきたのですが、ここへきて完全にその姿は失われてしまったようです。それはまさしく、その貴重な建国の精神を失ってしまったからにほかなりません。ピューリタン・エクソダスとも呼ばれるその精神は代々受け継がれ、指導者たちは国家が危機に直面した時にピューリタンの使命感に立ってしっかりと方向性を見失わずに乗り切ってきたのです。神の意志によって建国された合衆国だとの自覚を失わなかったからです。私は聖書に手を置いて就任宣誓をしてきた過去の大統領たちの姿にも、その後の行動には疑問を抱かされることが多々あるのですが、今回は果たしてそのような宣誓をすることができるのかどうか、さらに大きな疑問です。
・この11月21日は、まさにメイフラワー号が長い航海を終え、アメリカ大陸にたどり着き投mayflower錨した記念すべき日なのです。アメリカにとって忘れてはならない記念日であるはずです。ぜひこの日を思い出してほしいものです。聖書の中には「エルサレムのために平安を祈れ」(詩篇122;6)と示されていますがそれはまさに聖書に信仰の基礎を置く人々の拠り所であるエルサレムを大事にしようという姿勢を示すものです。21世紀 の今、私はアメリカのために我々が執り成しの祈りを捧げなければならないことを示していると感じます。アメリカが聖書の精神に立脚して建国されたことは忘れてはならない大切なことだと思います。この大切な記念日をアメリカが思い出して、賢明な判断をもって進んでいかれることを祈るものです。             (S・M)

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