・今年も憲法記念日が巡って来ました。毎年のことではありますが，今年は何か特別な思いでこの日を迎えています。この憲法を改正しようとする動きが急に目立ってきたからです。1947年に制定されて以来65年以上全く改訂されていない世界でも珍しい憲法です。先進国では類例がないのかもしれません。

・この憲法がアメリカに押しつけられた憲法だからとか、日本人の意向が入っていないからとか言う議論があり、そろそろ自主憲法を作ろうという話に発展していくようです。しかし本当にそれで良いのでしょうか。昨年末に亡くなられたベアテ・シロタ・ゴードンさん（元GHQ、日本国憲法起草者）はこう言っておられます。「今、一部の人は外国に押しつけられた憲法だから、改正せよと言う。しかし、当時の日本の圧倒的国民はこの草案を歓迎した」と。さらに「日本人は歴史的に外国から良い物を輸入し、自分のものにしてきた。だから、他の国から憲法を輸入したとしても、良いものであればいいではないか。９条は世界中のモデルになり、世界の人びとと一緒に子供や孫たちのために平和で良い世界を作ることができると思います。」

・私は，この日本国憲法は世界に冠たる立派な憲法だと思います。今まで改訂されてこなかったのは，それを迫られる必要性がなかったからではないでしょうか。私はこれを世界の文化遺産に登録しても良いくらいではないかと思っているくらいです。いま世界の国の中にはこの日本国憲法をうらやんでいるところもあります。なかなか自分たちではここまでできないと言うようです。

・確かに日本人だけの手ではこのような憲法は作れなかったかもしれません。たとえ押しつけと言われても，このような素晴らしい憲法が与えられたことを感謝したいのです。まさに日本国民に神が与え給うた贈り物として感謝して大事に継承してきたいものです。