主人公のいない誕生日

・今年もクリスマスの装飾やセールで賑やかな師走を迎えました。何時の頃からか日本の風物詩の一つになってしまったようです。今年のクリスマスは不景気の反映か,例年に比べ繁華街でもまだ賑わいは少ないように見えます。それでも,TVのコマーシャルなどではクリスマスを意識した宣伝が盛んに流されています。また町の至る所でクリスマスの飾り付けは見られますし,町内の掲示板でもやたらに『クリスマス子供会』と言ったポスターも目につきます。その主催団体が地区の青少年委員会であったり保育園、幼稚園であったりしますが,いずれもキリスト教とは全く関係のない団体です。中には仏教系の幼稚園のクリスマスも見受けられました。

・いつの間にか日本のクリスチャンが急増したのかと思うほどです。でも大方の日本人は本来のクリスマスがどういうものかほとんど知らないようです。キリスト教の中心とも言うべき大事な宗教行事であることなど知りません。宗教とは完全に切り離されたイベントとしてのクリスマスです。それほど日本人は宗教には鈍感です。国際問題も宗教感覚の乏しい日本人と,宗教を大事に考える国との考え方、受け取り方の違いが問題をわかりにくくさせている原因の一つになっていると私は思っています。

・クリスマスは,キリスト教の救世主イエス・キリストの誕生を祝う厳粛な祝賀の時であります。今から凡そ2千年前、ユダヤの地ベツレヘムという寒村でイエスキリストは人類の救済のためこの世に生を受けられました。これがクリスマスの由来です。しかしそのことを知らない日本での大多数のクリスマスは、まさに主人公を抜きにした誕生パーティーを開いているようなものです。この日に祝われるべき肝心の主人公イエスキリストが不在のまま開かれるクリスマスは実に奇妙なものです。

・今こそ,これだけ日本社会に浸透し定着しているクリスマスとは何かを考えて見るべき時ではないかと思います。人類を救うために神の座を捨ててこの世にお出でになられた神の御子イエス・キリストのことを記した聖書を是非一度読んで頂ければ幸いだと思います。 イエスキリストこそこの厳しい現代社会に生きる私たちにとって安らぎと生命を与えてくれるオアシスです。私たちの本当の幸せ、喜び、希望、平安の源泉であるイエス・キリストに出会えるクリスマスであればと願っています。

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