『夢を解き明かす者』
はじめに
本日は、夢を解き明かすヨセフの信仰についてみてまいります。
Ⅰ．恵みを備えて待っておられる神
冤罪で囚人とされたヨセフは、監獄の中で2人の囚人の夢を解き明かしたことをきっかけに、エジプト王の前に立たされます。夢を解き明かすのは、ヨセフではなく、神によることでした。彼は王の見た夢を解き明かしたことで、王に次ぐ地位が与えられ宰相とされます。
神は、ヨセフがまだ牢獄の中で先が見えなく、人間的には希望が全くもてない中でも、ヨセフを導き、次の段階へと進む道を備えておられたのです。主なる神は全てをご存じで、主に信頼する者に将来と希望を与えてくださるのです（エレミヤ29：11）。すべての思い煩いを神にゆだねましょう。神は、私たちの思い煩いを心配してくださるのですから（Ⅰペテロ5：7）。
Ⅱ．神の御心を知る
ヨセフは、神が王に見せた二つの夢の意味を告げます。それは、七年間の大豊作と、その後の七年間の大飢饉があるというものでした（創世記41：25－32）。この夢の解き明かしは、エジプトだけではなく、周辺の国々の人々を救うことにも結びついていました。ヨセフは解き明かしに基づき、具体的な政策を王に提言しました（創世記41：33－36）。
ヨセフは、神の御心を正しく受け止めていたのです。すなわち、創造主なる神は世を統治し、人を愛し、その命を守り、恵みを与えられるお方であるということです。この神の御心は、今も同じです。御子イエスの十字架の贖いを通して、私たちは罪赦されて神の子とされ、永遠の命を約束されました。私たちは、キリストの救いを知った者として、御霊によって主の救いの良き訪れを宣べ伝えて行きましょう。
Ⅲ．神の御計画のために用いられる幸い
エジプトの王は、ヨセフの夢の解き明かしと知恵ある政策の故に、彼をエジプトの宰相に就かせました。監獄にあった囚人が、王の夢を一度だけ解き明かしたことで王に次ぐ地位を与えられるとは、神の奇蹟と言うことができます。ヨセフは、苦しみを受けましたが、神が共にいて下さり神の奇蹟も体験し、彼を通して神の民や他の人々が救われるという道が開かれたのです。
父なる神は、罪人の救いのために、御子イエスを身代わりとして十字架にかけてくださいました。私たちは今、主イエスの十字架の贖いによって罪赦され、永遠の命を与えられたのです。私たちを通して、主の救いが宣べ伝えられることを覚えて、あらゆる機会を用いて行きましょう。
結 び
ヨセフは、次々と襲いかかることで、先が全く見えない状況でした。しかし、夢の解き明かしを通して、神の御計画は必ず実現することを知ったでしょう。私たちには、聖霊によって夢や幻が与えられています（ヨエル2：28）。主の夢や幻は必ず実現するのですから、主に期待して主を待ち望み、主と共に歩み続けましょう。
