『神の大きな祝福の先駆け』
はじめに
本日は、神はどんなときでも希望と恵みを与えてくださるお方であることをみます。
Ⅰ.アナトテの畑を買う意味
神は監禁されているエレミヤに、アナトテの畑を買うようにと命じます。彼は神の言われるとおりに、畑を買いました。この時、南ユダ王国はバビロンによって滅ぼされる寸前で、人の目には土地購入は全く意味のないことでした。しかし、これはユダの民に対して、バビロンによって滅ぼされるが、必ず回復する時が来るという具体的な将来と希望を与えるメッセージでした。
神は罪を裁かれますが、それは人が神のもとに立ち帰ってくるためです。ユダ王国の民が、苦しみを通ることで、神から新しい心を与えられるのにふさわしい状態になるように、心が耕されたのです(ヘブル12:6-8)。
Ⅱ.エレミヤの祈り
土地の契約を行った後、エレミヤは神に祈ります。それは、今までユダへのさばきを語ってきた神が、一転して回復の約束を語り始めたからです(エレミヤ32:17-25)。
これは、さばきの神と恵みの神とは同じ唯一の神であり、神はあくまでも命を与え、恵みと幸いを与えるお方であるということを示しています。神は今も変りません。私たちは罪のために滅びて当然でしたが、主イエスの十字架の贖いによって罪赦され、神の民とされたのです。神は私たちをも愛して、救いを与え、それを全うするように導いてくださっているのです。
Ⅲ.神の憐れみの応え
エレミヤの祈りに対して、神は答えられます。それは、アナトテの畑を買うことが、将来イスラエルに起こる祝福の先駆けとなる象徴的な行為だということです(エレミヤ32:43)。
主イエスを信じる者には、聖霊が与えられています(Ⅰコリント6:19)。その「聖霊は私たちが御国を受け継ぐことの保証です。」(エペソ1:14)私たちキリスト者は、やがて神の御許へと導かれることが約束されているのです。神の約束を信じ、主と共に信仰生活を歩み続けましょう。
おわりに
神は滅亡寸前のユダに、エレミヤに畑を買わせることを通して、さばきとその先にある希望を示されました。人の目には小さなしるしでしたが、神の約束は確かに成し遂げられました。今も変らない神は、主イエスを信じる者は誰でも救われること、そして神の民としてくださることを約束されています。