『その星を見て、喜んだ』
はじめに
本日はクリスマス礼拝です。主イエスを拝するためにやって来た、東方の博士たちの信仰について見ます。
Ⅰ.イエスは王の王、主の主
ヘロデ王の時代に、ユダヤのベツレヘムで生れたイエスを拝むために、東の方から博士たちがやって来ました。彼らは、「ユダヤ人の王としてお生まれになった方」と呼んで探していたのです。そのことを聞いたヘロデ王は、自分の王位を脅かす者の出現に、非常に動揺します。また、エルサレムの人々もヘロデと同じように不安を抱いたのでした(マタイ2:3)。
私たちの心の王座には、だれが座しているでしょうか。真の王である主イエスを心の王座に迎えようとする時、ヘロデやエルサレムの人々のように、恐れや不安を覚えるかもしれません。イエスは神から遣わされて、神の愛と力、そして権威をもって人々を治める王の王、主の主です。主イエスを心の王座に迎えるとき、真の平安と喜びが溢れることを覚えましょう(黙示録3:20)。
Ⅱ.全ての人の救いのために来られた主イエス
東の方からやって来た博士たちは、「星」に導かれて幼子イエスに出会い、主を礼拝しました。彼らは、ユダヤ人からは異邦人と言われて、神の恵みを受けることの出来ない民とさえ言われていました。神はその様な人々も、救い主のもとへと導かれたのです。
このことは、神がユダヤ人や異邦人に関係なく、だれでも救い主を信じて、神の民とされることを願っておられることを示しています(Ⅰテモテ2:4)。主イエスは、全ての人の救いのために人と同じくなられて世に生れてくださったのです。「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。」(ヨハネ3:16)
Ⅲ.人を主のもとに導く「星」
東方の博士たちは、宝の箱を開けて黄金、乳香、没薬を贈り物として献げ、幼子のイエスを礼拝ました。彼らは、救い主に会ったことでこのうえもない喜びに満たされ、自分たちにとって最も大切な宝を主に献げたのです。これは、自分自身を献げたということでもあります。これこそが真実の礼拝です(ローマ12:1)。
博士たちにとっては、救い主へと導くしるしは「星」でした。神は、神を求める者に必ず導きを与え、主イエスと出会わせてくださいます。神に導かれて、主イエスを王として迎える時、東の方の博士たちと同じ喜びに満たされます。主イエスは、十字架の贖いによって私たちを救い、王となってくださいました。この真の王は、すでに私たちの所に来られたのです。主イエスを礼拝する時、私たちの喜びもあふれることを覚えましょう。
おわりに
不思議な方法を用いて博士らを幼子イエスのところに導いた神は、今も私たちを主イエスへと導いてくださいます。主イエスを心の王座に迎えるとき、真の命を知って喜びに満たされます。全ての人々の救いのために、世に来てくださった主イエスを崇め、御名をほめたたえましょう。