『知恵と力は神のもの』
はじめに
本日は、知恵と力の神に信頼して歩むことの幸いを見てまいります。
Ⅰ．共に神に祈る幸い
バビロンの王ネブカドネツァルは、自分が見た夢とその夢の意味を解き明かすように国中の知者たちに命じました。知者たちは、だれ一人として王の見た夢を示すことができなかったので、王は彼らの処刑を命じました。知者の一人であったダニエルは、この事態に「知恵と思慮深さをもって応対し」、神に祈りました。 彼は、自分一人だけではなく、三人の仲間ハナンヤ、ミシャエル、アザルヤと共に祈りました。その夜、神は秘密を明らかにされました。
主なる神は、どんな所であっても、共に心合わせて神に祈る者たちの祈りを聞いてくださいます。主イエスは「あなたがたのうちの二人が、どんなことでも地上で心を一つにして祈るなら、天におられるわたしの父はそれをかなえてくださいます。」（マタイ18：19）と言われました。共に心合わせて神に祈りましょう。
Ⅱ．神に感謝し賛美する幸い
ダニエルは、神によって夢の秘密を明らかにして頂いた時、すぐに王のもとには行かず「神の御名はほむべきかな。とこしえからとこしえまで。知恵と力は神のもの。」と主を賛美しました（ダニエル2：20）。
私たちは、ダニエルの感謝と賛美の言葉から神を知ることができます。神こそが、人々に知恵と知識を授けるお方、その慈しみは深くて測り知れないこと、隠されていることも露わにされるお方。また、神こそが主権を持ち、この世界全体に対する計画を持って、歴史を導いておられるお方です（ダニエル2：20－23）。ダニエルは、捕囚の地においても、知恵と力を持つ神に信頼し、神と共に歩む幸いを知らされました。今日においては、知恵と力はキリストの内に豊かにあります。聖霊を頂いている教会は、「キリストのからだであり、すべてのものをすべてのもので満たす方が満ちておられるところです。」（エペソ1：23）先に主の救いをいただいた私たちは、主の御名をほめたたえ、主と共に歩み、救い主を隣人に証しして行きましょう。
Ⅲ．知恵と力の神に信頼する幸い
聖書は、主イエスを信じる全ての者の国籍は天にあると教えています（ピリピ3：20）。また、主の聖徒たちは、「この地上では旅人であり、寄留者である」とも語っています（ヘブル11：13）。私たちは、この世というバビロンの様な所に置かれ、そこで生活していると言えるでしょう。
クリスチャンは、天地万物を創造された神、知恵をもって地を治めている神を知る者とされました。神の知恵は、主イエスとその救いにおいて明らかにされています。たとえ、私たちの神についての知識がわずかであったとしても、御子をさえも惜しまず私たちの救いのために与えてくださった神の愛のゆえに（ローマ8：32）、神に全信頼を置くことが出来る幸いに感謝しましょう。
おわりに
私たちもダニエルと同様に、「知恵と力は神のもの」と宣言して神と共に歩める幸いを頂いています。神に感謝し御名を賛美しつつ、御言葉に聞いて御霊の導きに従い、祈りを通して神から知恵を頂き、今の時を歩み続けましょう。
