『わたしの霊によって』
はじめに
本日は、主なる神の霊によって奮い立たせて頂く幸いを見てまいります。
Ⅰ.最初に神殿(礼拝)を建て直す
神の民イスラエルは、神に対する背信の罪によって、バビロン捕囚という神のさばきを受けました。バビロン捕囚から70年後、神は約束に従って民をバビロンから解放し、エルサレムへの帰還を許されます。
神は、国の復興のために、民に神殿の再建、すなわち神への礼拝を立て直すことを命じます。全ての善きものは、創造主である神によるものです。そして、私たちを愛してやまない神は、私たちにあらゆる善きものを与えようと願っておられます(ローマ8:32)。神を礼拝すること、すなわち神の国と神の義を第一に求めるなら、私たちに必要なものは、神がそれらに加えて与えてくださるのです(マタイ6:33)。
Ⅱ.奮い立たせてくださる神
神の命令に従って、民は神殿再建に着手します(エズラ3:2、8)。しかし、イスラエル復興を妨害する近隣住民や(エズラ4:4、23-24)、生活第一と考えた人たちのために、およそ16年間工事は中断します(ハガイ1:1-4)。神は、民が神殿再建を諦め忘れても、ご自身の約束を忘れません。預言者ゼカリヤを通して、国の指導者や人々を励まし、工事を再開させて神殿再建を完成させてくださいました(エズラ記6:14)。
主は、今も主の御業を成し遂げるために、人を召して賜物を与えてくださいます(Ⅰコリント12章)。主イエスによる救いを頂いた者は、御言葉の確かさと聖霊によって導かれ続けます。主は、私たちと共にいてくださり、どんな時にも私たちを聖霊によって奮い立たせてくださることを覚えましょう。
Ⅲ.主の霊によって
神はゼカリヤに、7つのともしび皿からなる燭台と、2本のオリーブの木の幻を見せます。それぞれ7つのともしび皿には、給油するための管がついていて、燭台の左右にあるオリーブの木から油が供給されます(ゼカリヤ4:1-3)。さらに、神はゼカリヤに「権力によらず、能力によらず、わたしの霊によって」(ゼカリヤ4:6)と語られます。オリーブの木から供給される油は、聖霊を示しています。これは、神殿再建やイスラエルの国を新しく生まれ変わらせるのは、人の力や能力ではなく、神の霊によることであると教えています。そして、神の霊は、大きな山も平らにすると語っています(ゼカリヤ4:6-7)。
今日、私たちは主イエスの十字架の贖いによって救いを頂き、聖霊を内に宿す者とされました(Ⅰコリント6:19)。信仰の歩みにおいて、目の前の山が大き過ぎて、人の力の限界や無力さを体験することがあるでしょう。しかし、神の御心は、神の霊によって成し遂げられるのです。聖霊を求めましょう。主イエスは、父なる神は聖霊を求める者に、必ず与えると約束しています(ルカ11:13)。聖霊は、私たちに主イエスを教え、主が話したすべてのことを思い起こさせてくださるのですから(ヨハネ14:26)。
おわりに
私たちの信仰生活の歩みにおいて、様々な困難が起こり、それが大きな山のように立ちはだかるようなことがあります。しかし、神の霊によって、その巨大な山も平らにされると神は約束しています。神に拠り頼み、聖霊が豊かに私たちの内に臨んでくださることを求めて行きましょう。