『隠された宝』
はじめに
本日は、隠されていますが、確かに存在する主イエスという宝について見ます。
Ⅰ．主イエスは宝の民を探される
主イエスは、天の御国について、畑に隠された宝を見つけた人や、良い真珠を探しあてた商人のようなものですと、たとえをもって語られました（マタイ13：44－45）。「わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している」（イザヤ43：4）と言われる主は、私たちを探して、救いへと導いてくださり、「宝の民」と呼んでくださるのです。
主イエスの方から、私たちを捜し、見つけて救い、永遠の命を与えてくださったのです。主は、十字架において、「持っている物すべてを売り払い」、すなわちご自身の命をもって私たちを贖い救い出して下さったのです。キリストの十字架の救いのゆえに、「神の宝の民」とされたことを感謝し、主の愛に応える歩みを続けましょう。
Ⅱ．主イエスという宝を求め続ける
私たちは、主イエスによって、隠れて見えなくなっていた神のご支配を知ることができるようにされたのです。主イエスこそが、私たちを救ってくださり、永遠の命へと導いてくださるお方です。主イエスのうちには、「知恵と知識の宝がすべて隠されている」（コロサイ2：3）のであり、さらにはキリストの聖徒は、内に聖霊という宝を頂いているのです（Ⅱコリント4：7）。
畑に隠された宝を見つけた人も、高価な真珠を一つ見つけた商人も、「喜びのあまり」自分の持ち物をすべて売り払ったのです。父なる神は、私たちの救いのために、ひとり子イエスの命をもって贖ってくださいました。救い主イエスという宝を頂いた私たちは、主の愛に応えて、自分自身を神に喜ばれる生きた聖なる供えものとして捧げようではありませんか（ローマ12：1）。
Ⅲ．主の再臨を待ち望みつつ歩む
私たちはすでに、神の畑（マタイ13：38）にあり、また大きな神の網に捕えられて、神の恵みの御手の中に置かれています。もう一つの魚の網のたとえは、主が再臨されるこの世の終わりの裁きのことを表わしています（マタイ13：47－49）。
今は、網の中には良い魚、悪い魚が一緒に混在しており、また畑の中にも良い麦と毒麦が混じっていることでしょう（マタイ13：24－30）。それでも、神の支配は、ひとり子イエスの十字架の贖いによる恵みによって、私たちのうちに与えられているのです。主はやがてこの世に再臨されます。私たちは、その時がいつであるかは分かりませんが、主イエスが再びこの世に帰ってこられるまで、主と共に歩み、やがて完全に現わされる神の支配を待ち望んで、素晴らしい宝である主イエスを人々に宣べ伝えて行きましょう。
結 び
主は、罪の故に失われている人々を探し、十字架でご自身の命を投げ出して神の宝の民としてくださいました。主の救いを頂いた者は、主イエスという宝を知った喜びのゆえに、自分自身を生きた聖なる供え物として主にささげて歩む者とされました。私たちは、隠された宝である主を見出したその喜びの故に、やがて来られる主を仰ぎ望んで、主と共に歩み、キリストという宝を宣べ伝えてまいりましょう。
