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『黙って神を待ち望む』

説教:髙橋正人師
聖書箇所 詩篇62:1-12

はじめに

新年あけましておめでとうございます。年の初めに、主に全く信頼して神を待ち望む歩みの幸いを見ます。

Ⅰ.神を待ち望む

ダビデは、歴戦の勇者です。少年時代、イスラエルに一騎打ちを挑んだ敵兵の巨人ゴリヤテと戦い、石投げで相手を倒しました(Ⅰサムエル17:32-54)。また、彼は軍人として戦場に出かけ、数々の勝利を得ました。ダビデは、全ての勝利は共にいて下さる主なる神が与えてくださったものであることを知っていました。彼は、「私のたましいは黙ってただ神を待ち望む」と言っているように、どんな時にも主に信頼する信仰を表わす人でした(詩篇62:1-2)。「黙って」とは、何もしないことではなく、神への信頼ゆえに、呟かず文句を言わず、神の救いを待ち望むことです。神は、待ち望む者に、必ず報いて下さるからです。「主を待ち望む者は新しく力を得、鷲のように、翼を広げて上ることができる。走っても力衰えず、歩いても疲れない。」(イザヤ40:31)

Ⅱ.望みは神から来る

神を待ち望むダビデは、命を失うような危険の中でも、「私の望みは神から来る」と告白します(詩篇62:3-5)。神は「いつくしみ深く良くしてくださるお方」であり(詩篇119:68)、愛して下さるからです(Ⅰヨハネ4:16)。

神の愛は、御子イエスの十字架の贖いに表わされました。私たちクリスチャンは、キリストを信じる信仰によって、罪赦され、神の子となる特権を頂き、永遠の命を約束されました。「私たちすべてのために、ご自分の御子さえも惜しむことなく死に渡された神が、どうして、御子とともにすべてのものを、私たちに恵んでくださらないことがあるでしょうか。」(ローマ8:32)どんな時にも、神に信頼し、神の前に心を注ぎ出して祈りましょう(詩篇62:8)。神は望み得ないときにも、確かな望みを与えてくださるのです(ローマ4:18)。

Ⅲ.力は神のもの

神は、「黙ってただ神を待ち望む」ダビデに、繰り返し「力は神のものである」と語られます。そして、人を恐れたりこの世の富みに頼らず、神に頼り続けるべきことを励まします(詩篇62:9-11)。

神の力は、愛のうちに現わされました。父なる神は、御子イエスの十字架の贖いによって、主を信じる者に罪の赦しを与えられ、永遠の命を与えてくださいました。また、神の力は、人の心を造り変え、神との豊かな命に満ちた交わりに生きる者としてくださいます。神との平和を頂いた私たちは、神の栄光にあずかる望みを喜び、苦難さえも耐え忍び、主に大いなる希望を持って歩み続けることができるのです(ローマ5:1-5)。今年も、神の愛を頂いている者として、御言葉に堅く立ち、聖霊の導きに従って歩み続けてまいりましょう。

結 び

ダビデは、救いと望みは神から来ることを知って、主の御名をほめたたえ賛美をしました。私たちを愛する神の力は、人の心を造り変え、祈り求める者に応えて下さいます。どんな時にも神に信頼し、神を待ち望む一年とさせて頂きましょう。

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