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『キリストの祈り』

説教:髙橋正人牧師
聖書箇所 ヨハネ17:20-26

はじめに

本日の聖書箇所から、十字架を前にして父なる神に祈られた主イエスの祈りを見てまいります。

Ⅰ.信じる者たちを一つにして下さい

主イエスは、父なる神に主を信じる者たちを一つにして下さいと祈りました。「一つになる」とは、父なる神と御子イエスが一つであるように(ヨハネ17:21)霊的に一つになるということです。父なる神と御子の関係は、主イエスが「わたしを見た者は、父を見たのです」(ヨハネ14:9)というほどに極めて親密なものです(ヨハネ5:19)。

祈りは、神に向かってなされるもので、神はどんな時にも、私たちが神のもとに来ること喜ばれます。その神との関係において、真の祝福に生きることができるのです。主イエスの十字架の贖いによって、父なる神は、求めるものには誰にでもその願いと祈りを聞いて下さるのです(ヨハネ16:23)。祈りの内に、神に近づこうではありませんか(ヤコブ4:8)。主は、いつも私たちと共におられるのですから(マタイ28:20)。

Ⅱ.主と一緒に居らせて下さい

主は次に、全てのキリスト者が、主がおられるところにいるようにしてくださいと祈られます。それは、私たちが主イエスの栄光を見るためです(ヨハネ17:24)。ここで、「わたしがいる所」とは、神の御国であり神が支配されている所のことです。主イエスの救いを頂いた私たちは、国籍を天に持つ者とされ、そこから主が再び来られるのを待ち望む者とされました(ピリピ3:20)。

私たちはこの世で、日々、主が共にいて下さり、主に導かれています。それは、今はまだ、聖書を通して、信仰によって「鏡にぼんやり映る」ものを見るようなものです。しかし、やがて天の御国で、その栄光の輝きを「顔と顔を合わせて見る」ようにさせて頂くのです(Ⅰコリント13:12)。その日まで、主は私たちと共にいると約束して下さっていることを覚えましょう(マタイ28:20)。

Ⅲ.神を知ることが全ての幸いと力

主は祈りの締め括りで、「わたしは彼らにあなたの御名を知らせました」と語られます(ヨハネ17:26)。そして、主は、「これからも知らせます」と語られます。それは、父なる神の愛と御子イエスご自身が、全てのキリスト者の内におられることを知ることができるためです。

神の愛、キリストの愛こそ、私たちの人生のすべてにおける勝利の基です(Ⅰヨハネ5:5)。また、永遠のいのちとは、「唯一のまことの神であるあなたと、あなたの遣わされたイエス・キリストとを知ること」(ヨハネ17:3)です。神ご自身を知るなら、どのような境遇にあっても、キリストにある愛から私たちを引き離すものは何もないことを覚えましょう(ローマ8:38-39)。

結 び

主イエスは、十字架を前にして、すべての時代の聖徒たちのために祈られ、今も執り成しの祈りをされています。主の祈りに支えられて、私たちの内に神の愛と聖霊ご自身が住まわれていることを覚えて、御国を目指して歩み続けましょう。

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