『キリストを現す聖霊』
はじめに
本日は、ペンテコステ礼拝です。主イエスが語られた、約束の聖霊を求めてまいりましょう。
Ⅰ.聖霊は主を理解させてくださる
主イエスは、十字架を目前にして、悲しみや恐れを抱いている弟子たちに、「助け主」である聖霊が与えられるという約束を語って励まされました(ヨハネ16:7)。これを聞いた当初、弟子たちは主の語られたことを十分に受け止めることは出来ませんでした。しかし、ペンテコステの日に、弟子たちに約束の聖霊が注がれた時、彼らは主が語られたことや十字架の意味を実際に理解したのでした。
私たちは、主の御言葉を聞いて知っている、頭では分かっていると思いがちです。しかし、御言葉が私たちのうちに生きて働いておられることを実体験させ、理解させてくださるのは聖霊によることなのです(Ⅰコリント2:11,14)。聖霊を心に迎え入れ、主イエスの心を自分の心とさせて頂きましょう。
Ⅱ.聖霊は「罪・義・さばき」を教えてくださる
主イエスは、聖霊の働きについて語られます。それは、「罪について、義について、さばきについて、世にその誤りを認めさせる」ということです(ヨハネ16:8)。言い換えるなら、主イエスの十字架と復活の意義を明らかにしてくださるということです。
弟子たちが聖霊を与えられて、主イエスの十字架と復活の意味を理解した時、彼らは何も恐れずに大胆に主の救いの恵みを全世界に宣べ伝えて行きました。今も聖霊は働き続けておられ、主の救いの恵みをキリストの体なる教会に委ねて(エペソ1:23)、世界に語り続けておられます。私たちは、約束の聖霊を受けてキリスト者とされ、主の証人とされました。それぞれ散らされて置かれた所(「全世界」)で、聖霊に知恵と力を頂いて、主の救いを証し続けて行きましょう(マルコ16:15)。
Ⅲ.聖霊は求める者に必ず与えられる
聖霊は、「自分から語るのではなく、聞くままを話し」、「やがて起ころうとしていること」を示し、「主イエスの栄光を現わします」(ヨハネ16:13-14)。このことは、聖霊が主イエスと無関係に新しいことを行ったり、働くのではないことを示しています。
聖霊は、全ての信じる者たちに注がれています。私たちに主イエスを信じる信仰を与え、御言葉に従って歩み続ける幸いへと導いてくださいます。私たちには、様々な困難や恐れや不安などが襲ってきます。しかし、主イエスを証しする聖霊は、主イエスが世に勝利されていること(ヨハネ16:33)、私たちの思いや願いを超えた、主の栄光のみ業を現してくださる事を確信させてくださいます。求める者には、必ず聖霊を与えるのは主の約束ですから、「聖霊よ、私の内に来てください、もっと私に満ちてください」と、飢え渇いて聖霊を求めようではありませんか。
結 び
主は十字架を目前にして、恐れ、悲しむ弟子たちを、「助け主」なる聖霊が与えられるという約束をもって励まされました。聖霊は、主イエスを証しし、主の言葉を思い起こしてくださいます。主が共におられることは、全ての恐れや悲しみ、困難に打ち勝つ答えです。今、心を開いて、約束の聖霊を迎え入れましょう。