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『恐れるな』

説教:髙橋正人牧師
聖書箇所 イザヤ41:1-14

はじめに

神は、神の民に何度も「恐れるな」と語ってくださっていることを見てまいります。

Ⅰ.ひとりの者を起こす

主なる神は、罪のために捕囚の民となったイスラエルを忘れませんでした。歴史を支配し世界を統べ治めている主は、「ひとりの者」を起こして、捕囚からの解放を約束されます(イザヤ41:2-5)。「ひとりの者」とは、具体的には後のペルシャの王クロスであると言われています。さらに、この王は、罪の奴隷となっている人間を解放してくださる主イエス・キリストのひな形でもあります。

真の救い主イエス・キリストは、全ての人の罪のさばきの身代わりとなって十字架で死んでくださいました。主イエスを救い主と信じる全ての者は、罪の縛りから解放され、神の前に義なる者とされるのです。「主の御名を呼び求める者は、だれでも救われる」(ローマ10:13)のです。

Ⅱ.主に選ばれた民として

イスラエルは、神によって特別に選ばれて、神の「しもべ」とされました(イザヤ41:8-9)。「虫けら」のような者(イザヤ41:14)が選ばれたのは、人間的には理解することはできません。ただ、神の一方的な恵みによることです。確かなことは、主は選ばれた民を、決して忘れることなく、守り導いてくださるということです(イザヤ41:10-13)。

私たちは、御子イエスを信じる信仰によって神の民とされました。それは、「世界の基の置かれる前から」の選びです(エペソ1:4)。私たちは、神の選びの民とされて、罪を赦され、永遠の命を頂きました。この偉大な神の救いの恵みを感謝して、さらに主の救いを宣べ伝える使命を果たさせて頂きましょう(Ⅰペテロ2:9)。

Ⅲ.おそれるな、たじろぐな

「あなたは、わたしのしもべ。わたしはあなたを選んで、捨てなかった。」と語られた主は、「恐れるな。わたしはあなたとともにいる。たじろぐな。わたしがあなたの神だから。わたしはあなたを強め、あなたを助け、わたしの義の右の手で、あなたを守る。」と約束してくださいました(イザヤ41:9-10)。これはイスラエルに限定された約束ではなく、主イエスによって神の民とされた私たちにも語られている言葉です。

私たちには日々、さまざまな恐れや不安が襲ってきます。しかし、だからこそ主は何度でも、「恐れるな」、「たじろぐな」と語ってくださいます。私たちの神である主イエスは、いつも私たちと共におられ(マタイ1:2328:20)、最後の敵である死にさえ打ち勝ってくださったお方です(Ⅰコリント15:26)。恐れることなく、たじろぐことなく、主イエスに信頼して歩み続けてまいりましょう。

結 び

主なる神は、イザヤを通して、何度もご自身の選びの民を助けると約束してくださいました。この約束は、今の全てのクリスチャンにも語られています。十字架の贖いによって死に打ち勝たれた主イエスによって、私たちは「世に勝つ者」とされました(Ⅰヨハネ5:5)。恐れず、たじろがず、今週も主に信頼して歩み続けましょう。

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