『神に栄光、地に平和』
はじめに
クリスマス、おめでとうございます。私たちの教会だけでなく、世界中の教会がクリスマス礼拝を守り、救い主イエス・キリストの御降誕を喜び祝っています。しかし、世界で最初のクリスマスは、本当に、小さな小さな出来事から始まりました。
１．主イエス・キリストの救いは誰にでも与えられている
世界で最初のクリスマスは、誰も気がつかないような小さな片田舎でひっそりと始まりました。ベツレヘムという村の片隅で、マリアという一人の女性が、夫ヨセフに見守られながら、男の子を産みました。大勢の人々が、救い主の誕生を知って喜び祝ったわけではありませんでした。救い主の誕生を最初に知らされたのは羊飼いたちでした（ルカ2:10-12）。
素晴らしい知らせ、それは、私たちに救い主が与えられるということです。主は、この良き訪れを全ての人々に知らせるために、当時、一番貧しく、社会的にも弱者である羊飼いたちに知らせたのです。父なる神の御心は、「そのひとり子（イエス）をお与えになったほどに、世を愛された。それは御子を信じる者が、ひとりとして滅びることなく、永遠のいのちを持つためである」（ヨハネ3:16）。主イエスを信じる者には、誰にでも救いは与えられているのです。「主の御名を呼び求める者は、だれでも救われるのです」（ローマ10:13）。この救い主を心に迎え入れ、信じようではありませんか。
２．クリスマスの栄光は罪人が救い主を信じること
御使いが救い主の誕生を告げ知らせると、さらに、天の大軍勢が現れて、神を賛美しました（ルカ2:13-14）。御使いの賛美は、クリスマスの意味を伝えています。主イエスは、「ひとりの罪人が悔い改めるなら、神の御使いたちに喜びがわき起こるのです」（ルカ15:10）と語られました。「いと高き所に、栄光が、神にあるように」とは、救い主がこの地上に誕生し、この救い主イエスの十字架の贖いによって、多くの人々が救われることを喜んでの賛美です。
主イエスは、「平和の君」（イザヤ9:6、エペソ2:14）としてこの世に来てくださり、遠くにいる者にも近くにいる者にも平和を宣べられました（エペソ2:17）。「地の上に、平和が、御心にかなう人々にあるように」とは、罪人を赦すために父なる神との平和を与える御子イエス・キリストを信じ者たちのことを指しています。主なる神からの平和の申し出を受け入れる時、人々の内に真の平和が与えられるのです。そして、主の平和を受け入れた者は、主の御心を行う者となります。神の御心を行うとは、神が遣わされた救い主を信じ、受け入れることです（ヨハネ6:39-40）。
救い主誕生の知らせを聞いた羊飼いたちは、ただちに生まれたばかりの幼子を探し当て、人々にこの良き知らせを告げました。羊飼いたちは、神が遣わされた救い主を信じ、最初に「御心にかなう人々」とされたのです。主イエスを救い主と信じることが、主の御心を行うことなのです。
３．主が知らせてくださった救い主を見て来よう
御使いの知らせを聞いた羊飼いたちは、ベツレヘムに行き、飼葉おけに寝ておられるみどり子イエスを捜し当てました（ルカ2:15-16）。彼らは、聞いたことを信じて行動し、救い主の誕生を人々に知らせたのです。しかし、「それを聞いた人たちはみな、羊飼いの話したことに驚いた」（ルカ2:18）のですが、信じ崇めたとは記されていません。
誰でも、羊飼いたちのように救い主を探し当てるチャンスは与えられています。しかし、すべての人が救い主と出会ったわけではありませんでした。「民全体のためのすばらしい喜び」（ルカ2:10）が知らされても、信じなければ、そして探さなければ救い主に会うチャンスを失ってしまうのです。「招待される者は多いが、選ばれる者は少ないのです。」（マタイ22:14）
主イエスは、「だれであっても、求める者は受け、捜す者は見つけ出し、たたく者には開かれます」（ルカ11:10）と約束してくださいました。主イエスとの出会いの可能性、チャンスを、私たちの人生に与えてくださる主に対して、私たちも信仰をもって応えようではありませんか。
まとめ
私たちはこの世にあっては、様々な問題などに囲まれています。暗闇の中に光を輝かせ、真の平和を与えてくださるために、神のひとり子が私たちと同じ人となって生まれてくださいました。この主の平和を頂くこと、これが救いです。このクリスマスに「主が私たちに知らせてくださったこの出来事を見て来よう」とやって来た羊飼いたちのように、私たちも主の救いの恵みを頂きましょう。
