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『飼い葉おけの救い主』

説教:髙橋正人 牧師
聖書箇所 ルカ2:1-20

はじめに

主イエスの御降誕を、心からお祝いいたします。馬小屋で生まれ、飼い葉おけに寝かされた幼子イエス。このお方こそが、全ての人の救い主です。本日は、主イエスの誕生を見てまいります。

1.歴史的事実としての救い主の誕生

主イエスが生まれたのは、ローマ皇帝アウグストが世界を支配し、クレニオがシリアの総督の時でした(ルカ2:1-2)。皇帝の命による住民登録のため、イエスの両親ヨセフとマリアは、ガリラヤのナザレからユダヤのベツレヘムへ旅をします。マリヤは、ベツレヘムの馬小屋でイエスを産みます。二人は生まれたばかりの子を布にくるんで、飼い葉おけに寝かせました。これがルカが語る救い主誕生の記事です(ルカ2:4-7)。

ローマ皇帝アウグストの治世下、ローマは帝国として統一され、「ローマの平和」と呼ばれる繁栄期を迎え、皇帝は「救い主」と呼ばれ崇められました。一方、ベツレヘムの片田舎でひっそりと生まれた救い主イエスの誕生については、当時の皇帝をはじめとして、殆どの人々は知らず、関心さえ持っていませんでした。

今日、皇帝アウグストを救い主として礼拝する人は誰もいません。一方、キリストの御降誕は世界の殆どの国で祝われています。救い主の誕生という神の救済の業は、人々の目には隠された所から、思いもよらない方法ではじまりました。今の時代も、主の御業と御計画は、私たちの計画や思いを超えた見えないところですでに始まっていることを覚えましょう。私たちはいかなる時も主を祈りつつ待ち望み、主の御業を信仰の目をもって見させていただきましょう。

2.全てを支配されている神

主イエスの誕生について、著者ルカは幾つかの言葉を繰り返して用いています。一つは「ダビデの町」です。ダビデの町で生まれた「救い主」なるお方は、ローマやエルサレムの王宮の中ではなく、「布にくるまって飼葉おけに寝ておられるみどりご」(ルカ2:12)であるということです。もう一つは「飼い葉おけ」です。生まれた子が飼い葉おけに寝かされていたのは、「宿屋には彼らのいる場所がなかった」(ルカ2:7)ためでした。住民登録のために、町は人で溢れていましたが、今にも子どもが生まれそうになっている夫婦に手を差し伸べようとする人が一人もいなかったことを示しています。そのように誰にも迎え入れられず、顧みられない中で、主イエスはお生まれになりました。

救い主がダビデの子孫から生まれたこと、また、貧しく人々に顧みられることもない姿でこの世に来られたこと、これらのことは全て、主からの私たちへのしるしです。すなわち、救い主の誕生は、預言者たちを通して語られた主の約束の成就を表しているということです。時の権力者の支配下にあっても、人々の無関心の中であっても、主なる神は、前もって計画しておられたことを成し遂げてくださいました。全てのことの内に、主はその全能の力をもって働かれ、御業を成し遂げてくださるのです。「万軍の主の熱心がこれを成し遂げる。」(イザヤ9:7

まとめ

主イエスは、人を罪から救うために、罪に満ちているこの世にお生まれになりました。父なる神は、皇帝の権力も、人々の無関心がこの世に満ちていることも御存知の上で、世に救い主を誕生させ、飼い葉おけの中に寝かせることを許されました。私たちは、この主イエスの十字架の贖いによって救いの恵みを頂きました。主イエスの御降誕の恵みをもう一度感謝しましょう。私たちのために人となって生まれてくださった主イエスは、信じる者を完全に贖うために、王の王として再臨されることを約束してくださいました。私たちは、いつ主が来られても良いように、羊飼いたちのように主の救いの喜ばしい知らせを宣べ伝えてまいりましょう。

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