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『健やかに生きる』

説教:高橋正人 牧師
聖書箇所 マルコ5:21-43

はじめに

ここには二つの奇跡が記されています。人は奇跡に関心を持ちますが、聖書で言う奇跡の中心は、キリストご自身です。今朝、私たちは、主イエスがなされた奇跡のみ業を通し、もうひとたび、信仰による恵みによって健やかに生きる者とされましょう。

Ⅰ.「恐れないで、ただ信じていなさい。」(5:36)

  • 会堂(シナゴーグ)はユダヤ人社会では生活の中心でした。その会堂管理者のひとりで、ヤイロという人が死にかけている自分の娘の癒しを求めて主イエスのところに来ました。
  • 主イエスがヤイロと一緒にその娘に会いに行く途中で、12年間長血を患っている婦人と出会います。この婦人の癒しのために立ち止まっておられる間に、会堂管理者の娘が亡くなったという知らせが届きました。
  • 深い悲しみの中にくれるヤイロに、主イエスは「恐れないで、ただ信じていなさい。」(5:36)と言われました。これは、驚くべき言葉です。死に直面した人々に対し、誰が、「恐れないで、ただ信じていなさい」と語ることができるでしょうか。しかし、主イエスの中にある生命は死を超えています。主イエスご自身が死人の中から復活してくださったからです。
  • 死の力に勝利してくださった主イエスを仰ぎ見るとき、私たちの内側から恐れが取り除かれ、揺り動かされることのない主イエスご自身の平安が与えられます。私たちは問題の一切を主にゆだね、「恐れないで、信じます」と告白する信仰に立ってまいりましょう。

Ⅱ.「娘よ。あなたの信仰があなたを直したのです。」(5:34)

  • ヤイロの娘のところへ向かう途上で、イエスは12年間も長血を患っている婦人に出会います。その婦人は、旧約聖書に律法により(レビ記15:19-31)、「汚れた」者として扱われていました。ですから、長い間、この婦人は社会から締め出されていました。
  • 婦人はこの病苦から救われるために、全財産をついやしましたが、快復しませんでした。ここで、「多くの医者」(5:26)とありますが、これは、当時の社会に存在した民間療法や祈祷師まで含めた、かなり広い意味での「治療師」一般を指している言葉です。
  • 主イエスの噂を聞いたのでしょう(マルコ5:27)、婦人は、せめて「着物にさわることでもできれば、きっと治る」(5:28)という一心で、イエスの着物にさわったのです。社会から締め出されていた婦人にとって、これは、非常に勇気の必要とされる行動でした。
  • 自分の内から力が出ていったのを知った主イエスは、自分に信仰をもって触れた者を探し見つけて、救いを宣言する言葉を語られました。「娘よ。あなたの信仰があなたを直したのです。安心して帰りなさい。病気にかからず、すこやかでいなさい。」(5:34)
  • 主イエスは神の力によって婦人を病苦から解放しただけではなく、これまで縛られていた律法の抑圧と差別の世界から解放し、神にある本来の生命に生きるように救ってくださったのです。藁をもすがる思い、と言います。しかし、婦人が掴んだのは藁ではなく、キリストご自身でした!いや、婦人が主イエスを掴んだ瞬間、主イエスが婦人を恵みと命をもってしっかり掴んで下さったのです。

結 論:真の楽しみは神から与えられる

  • キリストの命にあずかる秘訣は、ただ信仰のみです。決して人の努力や能力や知恵によるのではありません。神が用意して下さった救いは、ただ神のひとり子である主イエス・キリストを救い主として受け入れる「信仰」によるのです。
  • 主イエスへの信仰に導かれた人たちは、この後も神を信じる信仰によって「健やかに」人生を歩んで行ったと考えられます。彼らに「あなたの信仰があなたを直したのです。・・・すこやかでいなさい。」、「恐れないで、ただ信じていなさい。」と語られた主イエスは、今も聖霊を通して私たちに力強く語りかけ、おりにかなった助けを与えて下さいます。
  • 主の言葉は、常に、豊かな神の命と恵みで教会を生かし、多くの人々を慰め励ましています。神のみ言葉に従って健やかに生きてまいりましょう。
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