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尽きない粉となくならない油

説教:高橋正人 牧師

はじめに

神召聖会では、エリヤの生涯を通して、主の御心を今一度深く知りたいと願っております。

オムリの子アハブがイスラエルの王であったとき、国は存亡の危機にありました。南北に国は分断され、人々は真の神を畏れず偶像を頼り、不法が恐ろしいまでに蔓延していました。このままでは、国も人々の心も滅んでしまうことは明白でした。このような危機的な状況の時、主は一人の預言者エリヤを起こされ、この人を通してイスラエルの国を救おうとされたのです。

Ⅰ.主はいつも人を呼び起こし、人を通してその御業を行われる。

預言者エリヤは、この舞台に忽然と現れました。彼はヨルダン川東にあるギルアデのティシュベの出のティシュベ人であること以外は、その人となりについては記されていません。新約聖書ヤコブ書には、エリヤは私たちと同じような人であったことが記されています(ヤコブ5:17)。違うとしたら、神を信じて徹底的に祈る人であったということです。アハブ王の前に突然現れて、主の言葉を告げましたが、それまでにエリヤ自身の隠れた祈りの生活があったことが考えられます。

彼の祈りは主に聞かれ、三年六か月の間その地に雨が降りませんでした(ヤコブ5:17)。これは、水のない厳しい飢饉となることで、人々の心が飢え乾き、主に立ち返ることを願ったからです。私たちも主の救いを受けた者です。主の救いの良き訪れである福音を語り、主の恵みを告げ知らせるための預言者としてこの世に遣わされています。家族、友人、知人の救いのため、主イエスはあなたを必要としているのです。「あなたがたが信じて祈り求めるものなら、何でも与えられます。」(マタイ21:22)と約束されています。主は、私たちが主に祈ることを切に求めておられます。まだ主イエスを知らずに罪の中をさ迷っている人々のために、また、この日本の救霊ために、とりなしの祈りをし、はばかることなく主の前に近きましょう(ヘブル4:16)。

Ⅱ.密かなところで主の取り扱いと訓練を受ける。

アハブ王にみ言葉を語った後、エリヤは主に導かれて人前から姿を消します。主はエリヤに、ケリテ川のほとりで、からすが彼を養うようにしている(Ⅰ列王記17:3-4)と告げられます。また、ケリテ川の水がかれると、今度は、シドンのツァレファテでひとりのやもめが彼を養うようにしたと告げられます(Ⅰ列王記17:9)。主の大きな働きをする前に、エリヤは主の取り扱いと訓練を受けたのです。

やもめは飢饉のため、かめの中の一握りの粉と、つぼにほんの少しの油でパンを焼き、それを食べて子どもと一緒に死のうとしていました。しかしエリヤは、主が仰せられた言葉「地の上に雨を降らせる日までは、そのかめの粉は尽きず、そのつぼの油はなくならない。」(Ⅰ列王記17:14)というみ言葉を確信していました。それによって、エリヤとやもめの家族は二年もの間、粉も油も尽きないという主の奇跡を体験しました。

この奇跡を体験するためには、自分にとって大切なものをまず主に捧げることが重要でした。主に信頼することを第一として、命をも支配されている主に拠り頼むとき、主は私たちに恵みを与え、満ちあふれさせてくださいます。エリヤは日々、自分に関するいっさいのことを主に委ねること、主のみ言葉に信頼することを、この尽きない粉と油の奇跡を体験しながら訓練されました。これが、後のバアルの預言者との対決という目覚ましい主の働きのための備となったのです。私たちも、毎日の生活の中にこそ、主のお取り扱いがあり、訓練があるのです。「すべての懲らしめは、そのときは喜ばしいものではなく、かえって悲しく思われるものですが、後になると、これによって訓練された人々に平安な義の実を結ばせます。」(ヘブル12:5

Ⅲ.無から有を呼び起こされる主に不可能はない。

エリヤは、からすをもって養われ、二年もの間尽きることのなかった粉と油で、やもめに養われました。しかし、その背後におられたのは主です。主がエリヤに命の糧を与え続けたのです。からすはいつかは来なくなり、粉も油も必要なくなります。この世のものは永続的ではありません。私たちがこの世で生きていくためには、さまざまなものが必要です。しかし、私たちに本当に必要なものは多くはありません。「どうしても必要なことはわずかです。いや、一つだけです。」(ルカ10:42)。主を第一とするとき、必要の全てがあたえられるのです。主イエスの十字架による贖いを受けた私たちは、更に、永遠に尽きることのない油、聖霊を求めようではありませんか。聖霊が与えられるのは主の約束です。「天の父が、求める人たちに、どうして聖霊を下さらないことがありましょう。」(ルカ11:13)私たちは無尽蔵に御霊を与えてくださる主を信じて期待し、主とともに歩む喜びある人生を生きて行こうではありませんか。

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