『約束を成し遂げられる神』
はじめに
本日は、約束されたことは必ず成し遂げてくださる神についてみます。
Ⅰ.神はキュロス王の霊を奮い立たせた
バビロン捕囚から70年後、神は預言者エレミヤを通して語られた約束(エレミヤ29:10)、すなわちイスラエルが母国に帰って来ることを成し遂げてくださいました。神は、そのためにペルシャ王キュロスの霊を奮い立たせます。
神は約束されたことを忘れることなく、約束したことを成就するために、異邦人であるキュロス王に働きかけたように、その時代をも用いて動かしてくださったのです。私たちも、今という時代に生かされていますが、神はこの時代を用いて私たちの救いを成し遂げ、共に歩み続けてくださっていることを覚えましょう。
Ⅱ.時代を用いられる神
ペルシャ王はその布告の中で、イスラエルの神を「天の神、主は、地のすべての王国を私にお与えくださった。」と呼びました(エズラ1:2)。彼は他の神々を信じる者でしたが、少なからず彼の中にはイスラエルの神に対する畏敬の念が生じていたと考えられます。それは、彼が捕囚の民からイスラエルの神のことや預言者たちを通して語られた御言葉を聞いていたからだと考えられます。
神の御言葉は生きていて力があります。たとえ聞いたことが少なく些細なことであっても、人の心に生きて働かれる時(ヘブル4:12)、その時代をさえ用いて働いてくださいます。主イエスによる救いを頂いた私たちは、機会ある毎に神の恵みの良き訪れを言葉と行いを通して現して行きましょう。
Ⅲ.奮い立たせられた人々の応答
キュロス王の布告を通して、神は「ユダとベニヤミンの一族のかしらたち、祭司たち、レビ人たち」を奮い立ち上がらせます(エズラ1:5)。さらに、神はエルサレムにある主の宮を建てるために上って行くようにと、民の霊を奮い立たせました。「霊を奮い立たせられた人たち」とは、主の宮を建てること、すなわち礼拝の民の再建が神の御心だと受け取った人たちのことです。また、「あとに残る者たち」にも、神は主の宮を建てる者たちを支援するようにと励まします。
主の御業は、その霊を奮い立たせられた人たちによって成し遂げられて行きます。人の力や財力によるのではなく、主の語りかけを信仰によって受けて信じた人たちによって成されるのです。「神はみこころのままに、あなたがたのうちに働いて志を立てさせ、事を行わせてくださる方です。」(ピリピ2:13)神の御心は、一人でも多くの罪人が主イエスの救いに与ることです(Ⅰテモテ2:4)。私たちは、主から救いのための執り成しの祈りをするように志を与えられています。祈りに答えて下さる神に期待して、主の時を待ち望みましょう。
おわりに
私たちはこの時代、この場所で、主の救いを証しする者として置かれています。主に志を与えられたことを覚え、主に霊を奮い立たせていただき、約束の御言葉に堅く立って、救いのため、主の御業を現わす者として祈り続けましょう。