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『私たちを強くしてくださる主』

説教:髙橋正人師
聖書箇所 Ⅰテモテ1:12-20

はじめに

本日は、テモテに語られた励ましから、神の偉大な恵みに支えられている幸いをみてまいります。

Ⅰ.神の一方的な恵みとあわれみ

パウロは、主を知る前は、クリスチャンたちを熱心に迫害する者でした。復活の主イエスは、そんな彼に出会ってくださり、罪の赦しと救いを与え、福音に仕える使命さえも委ねられました。それは、神の一方的な恵みとあわれみによるものであることを教えています。

パウロも人間的には弱さを持っていましたが、彼は恵みや力の源が主から来ることをよく知っていました。ゆえに、主によってその使命を行っていたのです(ピリピ4:13)。パウロやテモテに与えられた主の恵みや力は、今の私たちクリスチャンにも同様に与えられています。主イエスの十字架の贖いによる救いと、主に仕える使命が与えられていることを感謝して、私たちを強くしてくださる主を仰ぎ望みましょう。

Ⅱ.私たちは主イエスの証し人とされている

パウロは、自分が神の恵みとあわれみを受けて救いを頂き、神からの使命を頂いた理由を述べます。主が「私(パウロ)を、ご自分を信じて永遠のいのちを得ることになる人々の先例にするため」(Ⅰテモテ1:16)です。

主の救いを頂いた私たちクリスチャンは、「墨によってではなく生ける神の御霊によって、石の板にではなく人の心の板に書き記された」キリストの手紙、すなわち主イエスの証人とされた者です(Ⅱコリント3:3)。主イエスは、私たちを神の民として選んでくださり、神の豊かな実を結ぶようにしてくださいました。そればかりではなく、主イエスの名によって父なる神に求めるものをすべて、父が与えてくださるようにしてくださいました(ヨハネ15:16)。神の救いの偉大さを知った私たちは、この素晴らしい救いの良き訪れを隣人に宣べ伝え、救いのために神に執り成し、祈り続けましょう。

Ⅲ.信仰と健全な良心を保つ

パウロは、テモテに主イエスの恵みと使命を思い起こさせ、一つの命令を委ねました。それは、エペソに留まって、教会の中で違った教えを説いたり、果てしない作り話と系図に心を寄せたりしないように命じることです(Ⅰテモテ1:3-4)。この使命を果たすという戦いに勝利するために、「信仰と健全な良心を保つ」ことを教えます(Ⅰテモテ1:18)。

信仰の戦いにおいて、信仰は敵である悪魔が放つ火矢を防ぐ盾になり、苦しみや惑わしに打ち勝つ力となります(エペソ6:16)。「健全な良心を保つ」ために、いつも主イエスと共に歩み、御言葉と聖霊によって神の御心を教えて頂きましょう。「何を見張るよりも、あなたの心を見守れ。いのちの泉はこれから湧く。」(箴言4:23)

おわりに

パウロは、テモテに伝道者の出発点となった、神の救いと召しを思い起こさせることで彼を励ましました。テモテ同様、私たちを召し出してくださった神は、その召しを全うするように導いてくださいます。私たちすべてのために、ご自分の御子さえも惜しむことなく与えてくださった父なる神を信頼して歩み続けようではありませんか(ローマ8:32)。

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