『我らと共におられる神』
はじめに
クリスマスおめでとうございます。本日は、マタイ福音書から主イエスの誕生をみてまいります。
Ⅰ．御言葉を信じ受け入れたヨセフ
ヨセフは、婚約者マリヤが身ごもったことを知った時、「彼女をさらし者にはしたくなかったので、内密に去らせようと決め」（マタイ1:19）ます。ヨセフは「正しい人」で、マリヤに対して人として成し得る最善のことを行ったのでした。
ヨセフがこのことを思い巡らしていた時、主の使いが夢に現れてマリヤを妻として迎え入れること、そして生まれてくる子にイエスと名をつけることを告げます（マタイ1:20-21）。彼は、主の御言葉を信じて受け入れました。主イエスの誕生は、ヨセフとマリヤの二人が、主の御言葉を信じ受け入れたことによって実現したのです。主のみ心を知って、御言葉に従う者はだれでも、主の偉大なみ業と栄光を体験するのです。
Ⅱ．神は私たちに使命を与えている
父なる神がヨセフに語られたとは、ご自分のひとり子のこれからを、人の手に委ねたということを意味しています。「インマヌエル（神は私たちとともにおられる）」という恵みは、ここから始まったのです。
インマヌエルの神は、私たちと共にいて一緒に歩んでくださり、守り、助けて下さいます。そればかりではなく、神がヨセフに御子を委ねたように、私たち（教会）にも主の働きを委ね、そのために用いてくださるのです。主は教会に、私たち一人ひとりに、使命を与えておられます。主は、「だれでもわたしについて来たいと思うなら、自分を捨て、自分の十字架を負い、そしてわたしについて来なさい。」（マタイ16:24）と言われました。主イエスに従う時、永遠のいのちと報いを頂くと共に、永遠に残る実を結ばせてくださることを覚えましょう（ヨハネ15:16）。
Ⅲ．御言葉に聞き従い続ける幸い
ヨセフは、洗礼者ヨハネの父ザカリヤのような祭司ではなく、一般的な普通のユダヤ人でした。彼は、信仰によって、一般的な常識では説明のつかない神の御言葉を信じて受け入れたのです。
主イエスが生まれてからも、ヨセフは御使を通して語られる主の御言葉に聞き従ったために、様々な危険から守られ導きを受けました（マタイ2章）。私たちは、神の御国を目指す者であり、この世では旅人であり寄留者です（ヘブル11:13）。様々な困難や危険にも出会うことでしょう。しかし、インマヌエルの主イエスが共におられるのですから、神の民にふさわしく主の御言葉を頼りにと共に歩み続けましょう。
結 び
私たちに遣わされた救い主イエス・キリストは、インマヌエルの神として、人と同じく生まれてくださいました。主イエスの十字架の贖いによって、私たちは神の子とさせていただきました。さらには、神の使命をも与えられていることを覚えて、神の民として歩み続けましょう。
