『聖霊、神の命の息吹』
はじめに
本日はペンテコステ礼拝です。約束された聖霊は、私たちに真の命を与えるお方であることを見てまいります。
Ⅰ．聖霊は人に真の命を与える
エゼキエルは、ユダ王国がバビロン捕囚にあう前後に活動した預言者です。彼は、国が滅亡するという絶望の中で、神からの希望を幻で示されました。幻の中のおびただしい枯れた骨々は、神の御手によってやがて人の形となります（エゼキエル37:7-8）。しかし、それらは、神の息である霊を吹き込まれてはじめて生きた人とされます（エゼキエル37:9-10）。主の御言葉は、単なる言葉ではなく、御言葉をとおして聖霊が働いてくださり、人を真に生きたものとするのです。
全ての人は、主に対する罪のために「枯れた骨」のようになっていました。しかし、父なる神は、御子イエスの十字架の贖いによって罪人を救い、聖霊を与えてくださいました。聖霊は、全ての聖徒たちに主イエスの復活の命を与え、神の新しい民として生きる者としてくださったのです。ハレルヤ！
Ⅱ．聖霊は主イエスを指し示す
ペンテコステの日に、約束の聖霊が使徒たちを中心とした信徒の群れに注がれました（使徒2:1-4）。彼らは約束の聖霊が与えられることは教えられていましたが、その時がいつであるかは知らされていませんでした。聖徒たちはひたすら主の約束を信じて、祈って待ち望み備えていたのです。
聖霊は主イエスを指し示し、主イエスを実体験させて、神の御心を教えてくださいます。ペンテコステの日以来、主は聖霊を求める者にはだれにでも与えてくださいます（ルカ11:13）。聖霊は、「イエスは主です」と告白させてくださるお方です（Ⅰコリント12:3）。父なる神の大いなる恵みを覚えつつ、聖霊を心に迎え入れ、主にある豊かな命に生かされる幸いを頂きましょう。
Ⅲ．聖霊は宣教の力を与えてくださる
ペンテコステの日を境にして、聖霊を受けた弟子たちは、力に満たされて全世界に主イエスの福音を宣べ伝えて教会が誕生しました（使徒1:8）。聖霊は今もなお教会を通して、世界に福音を宣べ伝え続けています。初代教会時代に働かれた聖霊は、今も変わりなく聖徒たちの内に働いておられるからです。
聖霊は、私たちにすべてのことを教え、また、主が話したすべてのことを思い起こさせてくださいます（ヨハネ14:26）。今も主に対する罪のゆえに、人々は「枯れた骨」のようであっても、御言葉と聖霊によって人は真に主の命に生きる者とされるのです。主は、福音の証し人を求めておられます。聖霊は宣教の力を与えてくださり、教会が堅く建てられ、教会を通して神の業が力強くなされるように助け導いてくださいます。聖霊を求め続け、聖霊に満たされましょう。
結 び
神はエゼキエルに、「枯れた骨」に神の言葉を語れと命じました。神はそれらに霊を吹き入れ、真の命を与えたいと願っておられるからです。今も変わらない主は、今日の私たちにも主イエスの福音を語るようにと励ましておられます。聖霊は、私たちに主イエスを証しする宣教の力と恵みを与え、人を救いへと導いてくださるのです。
