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『この時のために』

説教:髙橋 恵子師
聖書箇所 エステル4:1-17

1. 全能の神の主権にゆだねる

エステル記は、捕囚後にペルシャ帝国に散在していたユダヤ人を襲った危機とその救いについて記しています。エステル記には、神の御名の記述は一度も出てきませんが、誰一人、神を意識せずにこの書物を読むことはできないでしょう。神の民は、信仰とは無関係に、人の思惑によって動いているように思われるこの世の文化や権力の大きな流れの中にあっても、「神を愛する者たちと共に働いて、万事を益として下さる」(ローマ8:28)、全能の神の主権的導きを仰ぐことができることをエステル記は教えています。

エステルと同様に現代の私たちも、多くの場合、主の名を耳にすることもないような、この世の文化のただ中に置かれています。しかし、歴史を導いておられる全能の主の絶大な愛のみ手が、主イエス・キリストを通して私たちの上に置かれているのですから、恐れることなく、またこの世に流されることなく、確かないのちの道へと導いて下さる主を信頼して歩み続けましょう。

2.この時のため

ハマンの悪巧みを通して、ユダヤ人は民族絶滅の危機に直面します。その救いのために用いられたのがエステルとモルデカイでした。先にエステルはペルシャ帝国の王妃となっていましたが、それは、人の思惑を越えた主のご計画によることでした。モルデカイの「この時のため」(4:14)、エステルの「私は、死ななければならないのでしたら、死にます」(4:16)との言葉のうちに、主から委ねられた使命の自覚、神の民のために自分自身をささげていく献身、そして主への信頼を見ます。彼らの背後でとりなしの祈りの要請に応じた多くのユダヤ人がいたことも忘れてはなりません。「この時のため」に、神の民が一致して主の前にとりなしの祈りを積み上げた結果は、勝利でした。

主は、私たち一人一人にユニークな計画をお持ちであり、使命を与えておられ、「この時のため」に私たちをそれぞれの場所に遣わしておられます。キリストの尊い血によって買い取られた私たちは、キリストのからだである教会の各器官であり、主は、御国の拡大のために、主の救いのご計画の中で私たちを用いて下さるのです。

3.星のように輝く信仰

エステル記には超自然的な奇跡の記述はありません。けれども、危機に直面した主の民が、以前から預言者たちを通して語られていた、「救いはユダヤ人から出る」(ヨハネ4:22)との主の約束に立ち、一致して祈りつつ、主にすべてを委ねて行動した結果、パズルのピースが美しく組み上がるように、主の愛の摂理の中で救いと勝利がもたらされ、主に栄光が帰されました。

エステルはギリシャ名で「星」という意味です。エステルの時代からおよそ500年後に、神の救いのみ約束は、主イエス・キリストの十字架と復活を通して成就しました。主イエスを信じる私たちは、「いのちの言葉を堅く持って、彼らの間で星のようにこの世に輝いている」(ピリピ2:15、口語訳)と宣言されているのですから、日々に自分自身を御霊に明け渡し、信仰による恵みによって、生けるキリストを指し示す器とならせていただきましょう。

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