『ダビデの根株、キリスト』
はじめに
本日から待降節に入ります。本日の聖書から、救い主の到来の預言について見てまいります。
Ⅰ．エッサイの根株から生える新芽
聖書は、主への不信仰ゆえに滅ぼされたイスラエルのことを「エッサイの根株」と表しています。主は、この切り株から新芽を生えさせて実を結ぶまでに、イスラエルを救って復興することを約束されました。この預言は、究極的には、救い主の出現を示しています。
私たちの歩みにおいて、切り倒されて根株しか残っていないというようなことがあります。しかし、主はその根株から新芽を生えさせ、若枝を出させて実を結ぶようにしてくださいます。主は必ず主に信頼する者に勝利と、主の栄光を見させてくださることを覚えましょう（ローマ10:11）。
Ⅱ．主の霊がとどまる
来るべき「若枝」であるメシヤには、「主の霊」がとどまります。この「主の霊」とは聖霊のことです。主イエスがヨルダン川でバプテスマのヨハネによって洗礼を受けられた時、この御言葉は成就しました（マタイ3:16）。それ以来、主は、神の御国の到来を宣べ伝える公生涯を始められ、様々な御言葉に伴うしるしと不思議をなされました。
福音宣教は、主イエスだけではなく、全てのクリスチャンの使命でもあります。ペンテコステの日に、弟子たちに約束の聖霊が注がれ、弟子たちは大胆にイエス・キリストを宣べ伝えました（使徒2:1-4）。福音宣教の働きは、主イエスから弟子たちへ、そして次の世代へと伝えられて続けてこられました（使徒1:8）。聖霊は求める者には、だれにでも与えられます（ルカ11:13）。主の再臨の時まで、私たちも聖霊のバプテスマを頂き、主イエスと主の救いを宣べ伝えましょう。
Ⅲ．主の第二回目の降臨を待ち望む
主イエスの救いの恵みは、時代を超えた全ての人々に与えられます。主は、罪人である私たちの救いのために、一度だけこの世に来られました（ヘブル9:26）。そして、十字架の贖いによって、救いのみ業を完成してくださいました。主イエスを信じる者は、誰でも救われます。
主イエスは、神の御国は主を信じる者の内にあることを告げられました（ルカ17:21）。私たちの日々の歩みの中に、主はいつも共にいて、導いてくださるお方です。私たちは、主の御降誕をお祝いすると共に、主が再びこの地上に来られる時を覚えて、いつ主が来られても良いように備えてまいりましょう。
結 び
旧約時代の人々は、昔から預言されていた救い主を待ち望みました。新約に生きる私たちは、主がすでに十字架において完成してくださった救いの恵みの中に入れられています（Ⅰペテロ1:11-12）。キリストの御降誕を記念するこの時期、私たちは主イエスが世に来てくださったことを感謝すると共に、再び主が来られる時を待ち望み備えてまいりましょう。
