『人知を超えた神の愛』
はじめに
本日の聖書箇所から、パウロの祈りを通して、人知をはるかに超えた神の愛をみます。
Ⅰ.内なる人を強くしてくださいますように
パウロは先ず、主が人々の「内なる人を強くしてくださる」ようにと祈り願いました(エペソ3:16)。「内なる人」とは、主イエスの救いによって生まれた新しい人のことです。私たちの「外なる人」すなわち、肉体は衰えたとしても、「内なる人」が強くされるなら、主は私たちを日々新たにし、主の恵みに生きる幸いを与えてくださいます(Ⅱコリント4:16)。
聖書は「内なる人」を守り強めるのは、御言葉と聖霊であると教えています(箴言4:23、箴言17:22)。主の御言葉によって心を守り、御霊に導かれて歩み続けましょう(ガラテヤ5:16)。
Ⅱ.キリストが心のうちに住むように
次に、パウロはキリストが人々のうちに住まわれることを祈ります(エペソ3:17)。主イエスを信じる者の内には、すでに聖霊が住まわれています(Ⅰコリント6:19)。パウロは、聖霊が寄留者や間借りのようではなく、その人の心の王座に着いてくださることを祈っているのです。主イエスが、人の心の王座に住んでくださる時、「内なる人が強められる」のです。
主が内に住まわれる時、私たちは主の愛を基礎として自分の思いや願いを超えて、主のみ心にかなう歩みをさせて頂けます。また、キリストが私たち罪人を受け入れてくださったように、隣人を受け入れることができるようにしてくださいます(ローマ15:7)。こうして、教会は、しっかりと組み合わされ、結び合わされ、成長して、愛のうちに建てられていくのです(エペソ4:16)。
Ⅲ.キリストの愛を知って、満たされるように
パウロは、祈りのうちに、私たちが主を知り、キリストに似る者とされることを願っています。主なる神を知ることは、私たちの永遠の命に関わることです(ヨハネ17:3)。人間の知性や理性で、主を知ることには限界があります。聖霊は人の思いや知恵をはるかに越えて、主イエスを教えてくださいます。さらには、キリストの偉大な愛を知らせて、主イエスに似る者として成長させてくださいます(エペソ3:17-19)。
父なる神は、御子イエスの十字架によって、私たちの罪を赦し、神を知る者としてくださいました。私たちは、主イエスの復活の命に生きる者とされたのですから、人間的な標準で主を知るのではなく、聖霊に導かれて主を知り、主と共に生きる者とされましょう(Ⅱコリント5:16-17)。
結 び
主なる神は「私たちの願うところ、思うところのすべてを越えて豊かに施すことのできる方」です(エペソ3:20)。主に期待して、私たちの内なる人を強めて頂き、心の王座に主を迎え入れましょう。主が私たちの内に住まわれる時、心を神の愛で満たしてくださり、主のみ心にかなう歩みをさせていただくことができることを覚えましょう。