『キリストにあって感謝』
はじめに
今年最後の礼拝を迎えました。本日の聖書から、主が私たちをここまで導き、守ってくださったことを共に感謝する時としてまいります。
Ⅰ．主イエスによって、光の子とされた
かつては暗闇であった私たちクリスチャンは、主イエスの十字架の贖いによって光とされました。ですから、聖書は「光の子どもらしく歩む」ようにと勧めます（エペソ5:8）。光の子として歩むために、御言葉と祈りによって、「主に喜ばれることが何であるかを見分け」、「光の実を結び」、また「暗やみのわざ」から離れるようにさせていただいたことを感謝しましょう。
「暗やみのわざ」を捨てることと、「光の実を結ぶ」こととは互いに密接に関係しています。植物が日の光によって育って行くように、「暗やみのわざ」を捨てて全ての人の真の光である主イエスと共に歩むなら、主にある「あらゆる善意と正義と真実」（エペソ5:9）という実を結ぶのです。
私たちが光の子、神の子とされたことは、主からの一方的な恵みによることです。主は私たちを選んでくださり、任命してくださいました。それは、私たちが実を結び、その実が残るためです（ヨハネ15:16）。信仰の歩みの中で、光の実を豊かに結ばさせて頂きましょう。
Ⅱ．主にある賢い人のように歩みなさい
パウロは、「悪い時代」だと言っています（エペソ5:16）が、それは今の世も本質的には同じです。罪の世にあって、神の御心に従って歩むことは決して安易な道ではないからです。ですから、主の助け、聖霊の満たしによって「賢い人のように歩」まなければなりません。聖霊は、知恵と知識の霊であり、主イエスは神の知恵、知識そのものであられます（イザヤ11:2）。主イエスに倣って歩みましょう。
聖霊に満たされましょう。聖霊によって「真の知識とあらゆる識別力によって、いよいよ豊かに」させていただき、「真にすぐれたものを見分けることができるように」（ピリピ1:9-10）、祈り求めていきましょう。
聖霊は私たちに、神の愛を注いでくださいます（ローマ5:5）。主の愛に満たされるなら、「いつでも、すべてのことについて、私たちの主イエス・キリストの名によって父なる神に感謝」することができるのです。主の知恵を求めましょう。主は求める者には、知恵を惜しみなく、豊かに与えてくださいます（ヤコブ1:5）。
Ⅲ．聖霊に満たされなさい
聖書は、「御霊に満たされなさい」（エペソ5:18）と、何度も命じています。聖霊の満たしは、神の子どもにとって、なくてはならない必要不可欠なことだからです。聖霊は、主イエスの代わりに遣わされたお方であり、罪について、義について、さばきについて、世にその誤りを認めさせます（ヨハネ16:7-8）。また、聖霊は私たちに、主がなされた全てのことを教え、主が話されたことを思い起こさせてくださいます（ヨハネ14:26）。
聖霊は、人の霊の目を開き、罪を明らかにし、主イエスが救い主であることを教え、主にある新しい命に生きる者として日々導いてくださいます。また、聖霊は私たちが御国を受け継ぐことの保証です（エペソ1:14）。聖霊による救いと、救いの保証とを覚え、今年も主が常に共におられたことを感謝し、「詩と賛美と霊の歌とをもって、互いに語り、主に向かって、心から歌い、また賛美」（エペソ5:19）してまいりましょう。
結び
聖書は、「いつでも、すべてのことについて、私たちの主イエス・キリストの名によって父なる神に感謝しなさい。」と命じています。私たちクリスチャンは、主の一方的な恵みによって救われました。その感謝は、この世の苦しみや試練で消えてしまうものではありません。なぜなら、主が常に主権を持っておられるので、私たちに起こる全てのことは、主の御手の中にあるからです。今年一年、様々なことがあったと思います。しかし、主の許しの中にあったことを覚え、全てのことを相働いて益としてくださる主に感謝し、御名を誉めたたえようではありませんか。
