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『真理の御霊』

説教:髙橋正人 牧師

はじめに

本日は、ペンテコステ礼拝です。本日の聖書箇所から、主イエスが十字架にかかられる前に、弟子たちに聖霊を与える約束をしてくださったことを見てまいります。

Ⅰ.求めるものには誰にでも聖霊は与えられる

主イエスは、十字架にかかられる前日、しばらくすると弟子たちのもとを去られることを告げられました(ヨハネ16:5-6)。主は、別れを知って悲しむ弟子たちに、自分が去っていくことは、弟子たちにとって益であると告げます。それは、助け主なる聖霊が遣わされるからです(ヨハネ16:7)。

助け主である聖霊は、真理の御霊で、信じる者たちに主イエスを示してくださいます。恐れと不安に沈んでいた弟子たちでしたが、ペンテコステの日に、約束通り聖霊を頂いた後、主の十字架の死と復活の意味を深く理解し、主との親しい交わりに与りました。そして、喜びに満たされ、大胆に主イエスを証しする者と変えられて行きました。

求める者には誰にでも、聖霊が与えられるというのは旧約聖書時代からの約束です(ヨエル2:28-29)。この世の私たちの信仰生活の歩みには、困難や恐れがあり、罪と戦わなければならないことがあります。しかし、聖霊は私たちの内にいつまでも住まわれ、私たちを助け、キリストとの交わりに与らせてくださることを覚えましょう。聖霊が与えられる約束は、真実です。

Ⅱ.聖霊は、私たちをすべての真理に導き入れる

主イエスは、御自身が「真理」であると宣言されました(ヨハネ14:6)。聖霊は、人をすべての真理、すなわち、主イエスに導いてくださいます(ヨハネ16:13)。また、主イエスの栄光を現します(ヨハネ16:14)。ですから、真理の御霊は主イエスと無関係に働かれたり、教えたりはしません。真理の御霊は、常に私たちに主イエスを指し示し、そのお方と出会わせてくださいます。

真理は、私たちを自由にします(ヨハネ8:32)。「罪について、義について、さばきについて、世にその誤りを認めさせ」る聖霊は、私たちを罪から解放してくださり、キリストの新しい命に生きる真の自由へと導いてくださいます。この聖霊は、主イエスを信じた者の内にすでに住んでおられることを覚えましょう(Ⅰコリント12:3)。常に真理であるキリストを示す聖霊は、永遠に変わることのない主イエスの御言葉を私たちに示してくださいます(ヨハネ14:26)。御言葉にとどまるなら、その人はキリストの弟子なのです(ヨハネ8:31)。私たちが御霊によって生きるのなら、御霊に導かれて、進もうではありませんか。

Ⅲ.主イエスの御名によって求めなさい

主は、弟子たちに「しばらくするとあなたがたは、わたしを見なくなる。しかし、またしばらくするとわたしを見る」(ヨハネ16:19)と告げられました。これは、具体的には主イエスの復活と、主が昇天された後に聖霊が遣わされることを示しています。弟子たちは、再び主イエスにお会いして、偉大な希望を与えられましたが、なお地上の歩みにおいては、厳しい現実の中を生きていかなくてはなりませんでした。それは、主イエスの救いを頂いた現代の私たちも同じです。

そのような信徒に対して、主イエスの御名によって父なる神に求めるなら、父はそれを与えてくださると約束し励ましてくださいました(ヨハネ16:23-24)。聖霊を待ち望んだ弟子たちは、ペンテコステの日に約束の聖霊を頂き、御霊が話させてくださるとおりに、他国のことばで話しだしました(使徒2:1-4)。主イエスの臨在が現実であることを体験して、大胆にキリストを証しして行きました。今日の私たちにも、主イエスが約束してくださった聖霊を頂くことができます。約束の聖霊を頂き、この地上において働かれる聖霊の御業によって、御子なるキリストと共に歩んでまいりましょう。

結び

主イエスを救い主として信じた時、すでに聖霊はその人の内に住んでくださっています。真理の御霊は、信じる者の霊の目と耳を開いてくださり、御言葉が現実であることを示し、主を深く理解させてくださいます。さらに、この聖霊は私たちの内に満ち溢れてくださいます。ペンテコステの日に、聖霊を待ち望む弟子たちに聖霊のバプテスマを与えてくださった主は、今も変わらず、求めるものに聖霊を与えてくださいます。聖霊を求め、常に聖霊に満たされ続けてまいりましょう。

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