『信仰は聞くことによる』
はじめに
主にあって、新年のお慶びを申し上げます。今年も、皆様の上に主の豊かな祝福がありますよう、お祈りいたします。今年の教会標語は、「御言葉に応答する教会」です。私たちの信仰は、主の御言葉に応答することから始まります。本年も、注意深く主の御言葉に聞き、主の御心に応答する教会として前進してまいりましょう。
１．主の御名を呼び求めるものは誰でも救われる
聖書は、「人は心に信じて義と認められ、口で告白して救われるのです」（ローマ10:10）と教えます。この真理は、神の民イスラエルの歴史の初めから示され続けてきたことです。さらに、主は御言葉と共に、被造物全体を通しても御自身を示しておられます（詩篇19:1-4）。聖書は、その様な主に対して、人は罪故に神を認めることも、理解しようともしないどころか、ますます不義をもって、神の啓示の光を隠し、それを消そうとしていると語ります（ローマ1:18-25）。これが罪の結果として示されている人間の姿です。
しかし、パウロはここで、主イエスの十字架の救いによって、ユダヤ人やギリシャ人の区別なく、「主の御名を呼び求めるものは誰でも救われる」という聖書の真理をもう一度示します（ローマ10:12-13）。今、私たちは、主イエスの十字架を、主の御言葉である聖書を通して知ることができます。主の救いの招きの御言葉を聞いたなら、直ちに、主の救いを頂きましょう（ヘブル3:15）。主の御名を呼び求めるものは誰でも救われるのです。ハレルヤ！
２．信仰は聞くことから始まる
人は、どのようにして主イエスが救い主だと信じることができるのでしょうか。聖書は、「信仰は聞くことによる」と教えています。聞かなければならないのは、聖書の御言葉、主イエスの御言葉です。旧約聖書の預言者たちや律法は、救い主の到来を預言し、彼が全ての人の罪とそれに伴う苦難を負われることを指し示しています。その事実が主イエスです。主は、確かに世に遣わされて、すべての人の罪を赦すために十字架の贖いを成し遂げてくださり、救いを完成してくださいました。この主イエスの十字架による救いによって、すべての人は、ただ、神の恵みにより、キリスト･イエスによる贖いのゆえに、値なしに義と認められるのです（ローマ3:23-24）。
このキリストの救いの業を、聖書から聞かなければなりません。信仰は、キリストの御言葉を聞くことから始まります。それは、キリストの御言葉自体が、父なる神の救いを告げているからです（ヨハネ12:50、コロサイ1:9、ヘブル1:3）。父なる神は、御子を通して救いを与え、キリストを信じる者を義なる者としてくださいました。キリスト者とは、主イエスを身に着たように (ガラテヤ3:27)、罪のない義なる者とされたのです。御言葉が語られ、聞き、罪を知って悔い改め、主を信じて、主の御名を呼び求めて救われます。御言葉を通して主イエスを知ることから信仰の歩みが始まることを覚えましょう。
３．良いことの知らせを伝える人々の足
御言葉を聞くためには、宣べ伝える者たちがいなければなりません（ローマ10:14）。主は、御言葉を聞いた人々の中から、信じる者たちを起こし、キリストの復活の証人としてキリスト者たちを立ててくださいます。初代教会時代、主は使徒たちをはじめとして、多くのキリスト者たちを、それぞれの場に派遣されました。その主の働きは、現在においても続いていて、私たちクリスチャンは、今置かれているところにキリストの証人として遣わされています。
確かに、すべての人が福音に従ったのではありません（ローマ10:16）。しかし、憐れみ深い主は、選民イスラエルに対して、「不従順で反抗する民に対して、わたしは一日中、手を差し伸べた」（ローマ10:21）と語っています。この神の救いの御手は、今の私たちにも差し伸べられています。御言葉を聞いても、信じる者が少ない現実があります（マタイ22:14）。しかし、伝える者がいなければ、主の救いを聞くことができないのです。私たちは、今こそ、御言葉を宣べ伝えて行く使命を帯びていることを覚えようではありませんか（伝道者11:6）。
まとめ
信仰は聞くことから始まります。主は、すべての人に御言葉を語り続けておられます。聞いた者が心開いて、主イエスを受け入れるなら、主はその者と共におられるのです（黙示録3:20）。御言葉に従って信仰生活を歩む時、主はあらゆる良きものをもって養い、導いてくださいます（申命記28:1-2）。今年も、主の御言葉に聞いて応答し、主の御心をさせて頂く幸いな一年とさせて頂きましょう。
