『復活の初穂キリスト』
はじめに
イースターおめでとうございます。主イエス・キリストは、死人の中から復活の初穂としてよみがえられました。この主イエスに続いて、復活という実を結ばせていただくのは、主イエスを救い主と信じる全てのクリスチャンです。
１．主イエスの復活は永遠の生命の保証
主イエスに従った弟子たちは、イエスが十字架で死んだ後、自分たちの故郷であるガリラヤに帰っていました。主イエスの死の三日後、マグダラのマリヤともう一人のマリヤは、主イエスの遺体に香油を塗るために墓に行きました。彼らのように、人は死んだら終わり、死の力には誰も全く抵抗できないと考えるのは、今日の私たちも同じです。
しかし、婦人たちがイエスの葬られている墓に行ったときに、墓の中は空でした。主イエスは、すでに復活されてそこにはおられませんでした。主イエスの復活の事実を彼女たちに教えるために、主の御使いは墓の入り口の大きな石の蓋をころがして、その上に座っていました。そして、御使いは、主イエスが死人の中からよみがえられたことを告げ、急いで行って弟子たちにこの復活の事実を知らせるように婦人たちに言いました。
この御使いの言葉は、世界で最初のイースターメッセ－ジです。主イエスの復活という喜びの知らせ、これこそが聖書が語る「福音」です。人は死が全ての終りと考えますが、主イエスを信じる者は、復活の生命が与えられており、主と同じように復活させていただく大いなる希望があります。主イエスの十字架の死と復活は、主の前に罪を完全に贖われ、永遠の生命を与えるというクリスチャンにとっての約束の保証であることを覚えて、主の御名をほめたたえてまいりましょう。「しかし、今やキリストは、眠った者の初穂として死者の中からよみがえられました。」（Ⅰコリント15:20）。
２．私たちに先立たれる主イエス
主イエスは、二人の婦人たちが弟子たちに会う前に、彼女たちに会って「おはよう」（マタイ28:9）と挨拶され、ガリラヤで主イエスに会えるということを、もう一度弟子たちに伝えるように言われました（マタイ28:10）。
主がガリラヤで弟子たちと会われるというのは、そこが彼らの故郷だからというだけではなく、彼らが初めて主イエスと出会い、主に呼ばれて従った、彼らの信仰の出発点、信仰の原点の場所だからです。弟子たちは、何度も主イエスご自身から十字架とよみがえりについて聞いていましたが、婦人たちから復活の事実を聞いても、まだ信じることができませんでした。主イエスは、弟子たちをもう一度信仰の出発点に立ち帰らせるために、彼らに先立ってガリラヤへ行かれたのです。
私たちの信仰生活は、順境の時もあれば逆境の中を通る時もあります。主イエスの死によって失望している弟子たちに対して、主が自ら弟子たちの信仰の出発点で会ってくださったように、主は常に先回りをして私たちを導いてくださいます。復活の主は「わたしは、世の終わりまで、いつもあなたがたとともにいます」（マタイ28:20）と約束してくださっていることを覚えましょう。
私たちそれぞれに、ガリラヤがあります。信仰の原点、立ち帰るべき場所で、主イエスに出会っていただき、罪を悔い改め、主の弟子として立ち上がった決意をした所があります。もし復活の主イエスへの信仰が揺らぐことがあったら、「わたしはそこであなたに会う」と、主イエスが言われれた、各々のガリラヤに立ち帰ろうではありませんか。
まとめ
主イエスが再臨されたときに、私たちも主と同じ姿でよみがえるようにと、イースターの朝、父なる神は御子をよみがえらせました。主イエス・キリストを信じる者は、信じた時点で復活の生命が与えられています。主は、私たち人間の最後の敵である死に打ち勝ってくださったのです。勝利の主の御名を高らかにほめたたえようではありませんか。「死よ。おまえの勝利はどこにあるのか。死よ。おまえのとげはどこにあるのか。」（Ⅰコリント15:55）。
