教会学校通信2011年秋号

大震災から半年が経過して

東北の地では8月中旬から夏休みが明け、学校がスタートしたようです。丁度同じころに大震災のボランテイアとして東松島市に教会の青年2人と行った時のことです。石巻の海岸に向かう途中いくつもの学校が津波の被害で崩壊のままの学校を目の当たりにしました。きっと他の学校に同居したり、分散したりして勉強をしていることと思います。また、沢山の子が他の地域に転向して行ったことも耳にしました。津波のもたらす残骸も手がつけられない光景をみましたが、それ以上に悲しい心の傷の深さを強く感じています。全国の学校でも夏休みが明け、学校が始まりました。教会では、被災地から東京方面に転居してきた家庭と寄り添う働きを準備しています。夏休み後の子どもたちは生活リズムが規律ある生活に適応できない危険もはらんでいます。教会学校ではいままで通り、一人ひとりと寄り添うことに努めていきます。

 

目を見て名前で呼んでいますか

「○○さん」「○○ちゃん」・・・「前から○番目の人」「窓側のそこの人」・・・

人に呼ばれる時、どんな呼ばれ方が気持ちよく感じるでしょうか。子どもであっても一人の人間として人格を尊重する方が良いのです。欠員がでた学校で何校も臨時教員を経験している。小学校の先生から、「次は○○小学校に勤務します。」と暑中見舞いの絵葉書を頂きました。

その先生はどこの学校に行っても、事前にクラスの子の写真を見て名前を覚えます。また、一対一の時は腰を低くして目線の高さに気をつけ、しっかり顔を見ることに心がけています。

最近、目と目を合わせて話せる子が少なくなっています。忙しい生活をしていると、簡単に話を済ませようと、言葉を省略した言い方が当たり前になったり、問い詰める言い方になったりします。言葉のキヤッチボールになりにくいのです。そんな落ち着かない状態では、とげとげしくなり、素直になれず、お互いの関係が悪くなります。親子関係ではよくあることではないでしょうか。「○○ちゃん」とせっかく名前で呼んでも怒った感情ではマイナスです。言葉は気持ちが伴います。穏やかさの中には、欠点より、長所が見えてきます。子どもの良さを褒める時、「○○さん」と名前を呼んで向き合う時、心に沁みる言葉になるのです。


 


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